嘉代子が大好き!

大学に入ってからお笑いにかまけて、おまけに最近は鬱々としてあまり触れていなかったけど、、、

やっぱり吉澤嘉代子さんは素晴らしく愛おしいということを実感し直したので書き留めておきます。

 

シンガーソングライターの吉澤嘉代子さん、おそらくいちばん有名な曲「残ってる」はそこかしこに朝帰りの女性の思いを伺わせる詞が登場してとても素敵な曲です。「なかよしグルーヴ」(子どもたちの関係性)とか「手品」(もうすぐ恋が終わりそう)とかこの世界の日常的なことを、決してきれいに見えなさそうなものでもカッチョいい言葉遣いとメロディに乗せているのも好きです。

 

何か誰もが心のなかに持っている"乙女"の部分を刺激されている気分になります。

 

もっと自由な想像世界が舞台の曲も大好きで、「サービスエリア」や「ルシファー」を聞いていると一瞬現実世界の自分を離れてしまえるような気さえします。現実世界によく題材にされがちなこと描いたドラマや小説は自分がそういう一般的なことをしてこなかったし、できないので窮屈ですが、小説が少し現実離れしていたり子供時代の話だったりするとすっと入ってきて優しい気持ちになります。まさに吉澤嘉代子さんの楽曲はそういうところが好きです。

 

「抱きしめたいの」や「23歳」などで時折はっと我に返り自分のことを見つめ直しては、「恥ずかしい」や「ひょうひょう」などその弱さと葛藤し、かなり変わっていて優しい人です。

 

言葉を大切にしているところも大好きで、「綺麗」という曲にでてくるフレーズ「きらきら」が「ぎらぎら」、「ぴかぴか」が「びかびか」に曲の前後半で変わるところは初めて聴いたときに唸りました。一番好きな曲です。

 

「泣き虫ジュゴン」など妄想や想像の世界の曲も多く、本人は自分とは違う人格のことを歌っていると語っているけど、どの曲にも一か所は嘉代子さん本人の弱みや苦しみが見える歌詞があって、でも物語は異世界だから現実から遠く離れた気持ちのままで救ってくれる、共感できる。様々な世界を舞台に解決策を見せてくれる、という感じです。

 

ヤバイTシャツ屋さん」も好きだけど、あっちは本当にしょうもない日常を明るく盛り上がるように歌っていて、歌詞の意味は深読みしても(たいてい)意味がなく、ただ面白い。それに対して吉澤嘉代子はすべての歌詞の意味を深く知りたくなる、ひたすら独自の世界観で本当はわけが分からないはずなのに美しい言葉の表現や七変化する歌声のおかげでついていける。

 

小説のような歌だと思います。小説は文字だけだけど、吉澤嘉代子の歌になってちょっとした言葉の選び方や歌声の色が加わることでもっとわかりやすい、しかし独特な物語になっている。やっぱり”ノリ”で聞くヤバTと違って、まさに詩とか小説を読むように何度も聞きなおして意味を確かめたくなります。

 

(ヤバTも100%ふざけているように見えて、たまに「サークルバンドに光を」とか各アルバムの”Tank-top”がつくリード曲シリーズなど、その皮をかぶった本音があったりするからグッとくるのもあります。逆に嘉代子さんも「麻婆」とか「ケケケ」とかボーッと聴いていても特に何も引っかからなさそうな曲もあります。なんにせよバランスが大事)

 

4月にホールツアーもやるみたい、行かねば。

ヤバTのライブにも行って全然違う人種とも触れ合ってみたいと思いました。

以上、備忘録でした。

それでは。